雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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未来への扉は希望に満ちて『夏への扉』

タイムスリップものの名作。

415011742X夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)
ロバート・A. ハインライン Robert A. Heinlein
早川書房 2010-01-30

by G-Tools
★★★★



すっごく王道を感じた。タイムスリップというテーマという意味でもそうだし、何よりそのパワーに。
夏への扉といえばのタイムスリップもののお手本のような練りこまれた構成が素晴らしいのだけど、その一方でかなり都合のいい所があるのも事実で。でもそんなことは全く気にならないくらい夏への扉は力を持っていた。「うしおととら」のような質の良い少年漫画を読んでいるみたいな。

ひどく打ちのめされて、でも諦めずに頑張り続ける科学者ダン。彼は冷凍睡眠で、タイムマシンで、過去と未来を行き来する。序盤の停滞と反比例するように、怒涛の勢いで解きほぐされていった物語の帰結はお見事で、何よりも痛快で幸福だった。
何といっても全てが上手くいって、これ以上ないほどのハッピーエンド。でも全く嫌味には感じなくて、ただただ主人公達を祝福したくなる。これって多分すごいことだ。

それはこの小説に未来への狂おしいほどの希望が確かにあるから。上手くいきすぎ?そんなことはどうでもいい。ハインラインはある部分では未来を驚くほどぴったりと予測していて、それでもなおここには未来への温かい眼差しがある。人間への愛がある。
1970年代以降、色んなことが起こった。もほやSFで描かれる未来は明るいものではなくなって、私達も未来を信じることができないでいる。でもこの小説はハインラインの、私達の希望であり、期待でもある。未来への扉はやっぱり夏なのだ。夏でなければいけないのだ。
今だからこそこんなSFが素直にいいな、と思えるのは恐らく奇跡的なことだと思う。

ハインラインが描く未来像もおもしろい。文化女中器、独特の家事ロボット…こんな未来いいよねぇ。
今は新訳が刊行されていて、文化女中器はおそうじガールなんて絶妙?な名前に変更されていたりする。少し寂しさを感じるところ。

SFとして傑出した作品とは言えないのかもしれない。でも夏への扉には読ませる力や未来への希望を本当に強く感じる。ハインラインの温かい、そして痛快なSF。
だってジンジャーエールを飲むネコなんて最高でしょ?夏への扉を思い返すと幸せな気持ちになれる、それだけでいいさ。
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| 小説 | 01:18 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

No title

漫画や本の趣味がかなり素敵だなぁと思ったのでリンク貼らせて頂きました
ご迷惑でしたら外しますのでお手数ですがご連絡下さい

| ドラ12 | 2011/11/30 04:01 | URL | ≫ EDIT

Re: No title

これは嬉しいお言葉を^^

リンク、もちろん構いませんよ。
私も遊びに行かせてもらいますね。

| 骨付きタロー | 2011/11/30 18:09 | URL |















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