雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

グラウンドに埋まっているもの『グラゼニ』

一味違う野球漫画。

4063870049グラゼニ (1)
森高 夕次 アダチ ケイジ
講談社 2011-05-23

by G-Tools
★★★



このような邪道と形容されそうな野球漫画というと、思いつくのはやはりワンナウツだろうか。
しかしグラゼニに関して言えば、実は一番地に足がついている気がする。エースでも一流の打者でもないプロ野球選手としてぎりぎりの位置にいる選手を主人公とする発想…確かに野球漫画としては王道ではないかもしれない。ただプロにいる選手の多くはそういう立場であって、業界漫画としては至極まっとうだ。

「グラウンドには銭が埋まっている」
スパイダースに所属する凡田夏之介は、希少な左サイドスローという特殊性とコントロールの良さを武器とする八年目の中継ぎ投手。地味な立場である彼の年俸は1800万円という26歳という全盛期の選手としては微妙な金額で、プロを引退してからのことを考えると不安もよぎる。一軍で与えられた仕事をこなし、年俸を少しでも上げるために夏之介は必死で投げる。

とにかく話の角度がおもしろい。こんな方向から見た野球をあったのね、という。
主人公が絶対的な選手ではないからか、その視点だって自然と小市民的になる。よってライバルに勝つとか絶対優勝するとかそういう話になるはずもない。年俸、外国人選手、中継ぎ投手と先発投手の違い、グラゼニはプロ野球という現実の職場に身を置く者の話だ。全てが何というか見に染みる。選手の価値で年俸が決まるプロ野球の厳しさ、これは紛うことなき仕事なんだよなぁ。当然ながら食うためにプレイしているわけで。
特にセカンドキャリアの話なんてJリーグではようやく話題になり始めたものの、プロ野球でさえこれなんだから夢も希望もあったものじゃない。例えあったとしてもピラミッドの頂点の人間だけのものなのだろう。

しかし熱さがないかというと、そんなこともなくて、日々プロとして生き抜くために知恵と体を振り絞って投げる夏之介は全力で応援したくなる。
ただやっぱりプロ野球を見て興奮する熱さとは少し異なる。英雄を見て興奮するのではなく、自分と同じように何とか現実を生きているものとして憧れるとでも言えばいいか。

私としては夏之介の印象がほぼそのまんまこの作品の印象だったりする。大物にはなれそうにはないけれど、良い仕事をしている漫画。1番手ではないにしても、4番手5番手としてしっかり楽しませてくれる。
将来的にもモーニングの看板にはなれないかもしれないが、まずまずの位置は確保しているような、そんな漫画。

小粒ながら良品であることは保証します。夏之介が、そして作品自体も願わくば大投手にならんことを。まあ間違いなくそうはならないんだろうな笑。
ネタが切れた時が少し心配な作風ではあるものの、引き際は心得てんだろうなという信頼はある。
スポンサーサイト

| 漫画 | 01:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://honetsukitaro.blog.fc2.com/tb.php/82-2085add6

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。