雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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リングに咲いた花『ZERO』

リングでしか生きられない男。その生き様。

409184734XZERO―The flower blooms on the ring………alone. (上) (Big spirits comics special)
松本 大洋
小学館 1995-08

by G-Tools
★★★★



“狂気”という言葉は最近日本の漫画市場において薄っぺらく大量生産されている。そんな中、異彩を放つ作品の一つが松本大洋のZERO。狂気とは何ぞや?変なことをすれば狂っているのか?、作者独自の思索の探求が感じられるものって良いよね。

ボクシングミドル級の世界チャンピオン、五島は長年無敗で王座を守り続けてきたボクサー。しかしあまりに圧倒的な彼のファイトはそれゆえに見るものの関心を奪っていった。
年を取り、引退も視野に入ってきた五島はトラヴィスという南米の若き新鋭に興味を持つ。トラヴィスの中にかつての自分を見たのだろうか? 今五島とトラヴィスの死闘が始まる。

ZEROは現在刊行されている松本大洋作品の中では一番古い。なので絵柄はまだまだ洗練されてはいないにしろ、今に至る原型がほぼ完成されているのには驚くしかない。それにしても迫力あるわぁ。

五島=ボクシング。彼にはボクシングしかない。勝つことが彼の存在意義で、それは嬉しいことでもなくただただ当たり前のこと。酒も女も、友達さえも何もない男、それが真島。
そんな真島が負けを覚悟するほどの対戦相手トラヴィス、彼もまた底知れぬものを持っていた。
しかしそんなトラヴィスでさえも霞んで見えるほどの狂気に戦慄する。圧倒的なボクシングの臨場感。トラヴィスだからこそ引き出せた真島の底。

天才、これ以上ない天才に哀れみを覚え、静かに静かに物語の幕は閉じる。真島の言う花の例え、そんな花は美しくはないかもしれないけれどただただ悲しい。
独りで、永遠で、だからこそZERO。寂しいほどに完璧。
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