雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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西部に燃えた愛『ブロークバック・マウンテン 』

沁みた~。

ブロークバック・マウンテン (アン・リー)

★★★★★



うーん、人生のままならなさをひしひしと感じてしまう。最近こういうのに弱いのは私も多少は大人になってきたってことなのかね。歳を取ったとはまた違った意味で。

1963年夏のワイオミング州、放牧した羊を管理する仕事に二人の若者が雇われる。一人は秋に結婚を控えているイニス、もう一人は一流のロデオ乗りを目指すジャックだった。
二人は羊が放牧されている山、ブロークバック・マウンテンで共に助け合って過酷な仕事を乗り切っていく。ある極寒の夜、一つのテントで一緒に寝た二人は一線を越えてしまう。それを機に求め合っていく二人。
仕事を終えた後二人は別々の道を生きる。結婚し、子供をもうけ、家庭を築く彼らであったが…。

カウボーイの男同士の恋愛劇というと、多分拒否反応を起こす人も多いだろう。ただその年のアカデミー賞3部門も受賞していることからも分かるように、これはかなり普遍的な映画だと思う。いやもちろん誰にでも起こるような普遍的な物語ではないのだけど、共感は出来る。剥き出しの感情が直に伝わってくる。
それはBLのようなファンタジーではないからであり、当時の時代背景も含めて真摯に原作と向き合っているからだ。愛は美しい。そして恐ろしい。

このブロークバック・マウンテン、残酷なほどに美しい。見渡す限りの羊の群れ、雪や嵐の脅威、そして晴れ渡った時の雄大な景色…これは確かに過酷であると共に確かに彼らのかけがえのないひと夏だった。
だからこそ彼らはこの山に囚われ、また二度と足を踏み入れることはなかった。ブロークバック・マウンテンは二人の理想郷だったのだ。

ブロークバック・マウンテン(骨折り山)という名前が示唆するように、何もジャックとイニスの間には生まれない。過去はあっても先に待つものはない。
幼き日のトラウマで同性愛に悲観的なイニス、解放的なジャック。二人が正反対の人間であるからこそ、彼らには山を除けば何も残らず、それでも邂逅を止めることはできない。まるで織星と彦星のように。

そんな二人の恋愛ももちろん見応えがあっていいのだけど、私がさらにたまらなく感じたのはイニスの生き方。同性愛に悲観的な彼は、二人の関係自体に抑圧されているし、それが原因で堕ちていくことになる。
W主演と言ってもどちらかというとイニスが主人公に近いので、主にイニスの視点で物語は進む。だから私達には周りが彼をどう見ているかが分からない。このゲイ野郎と心の中で罵っているかもしれないと思っては心を痛め、絶対と感じていたものでさえ疑わしくなる。

でもどんなに打ちのめされても彼は生きていく。あの美しい山でのひと夏の思い出を胸に。
叫んでも何も変わらない。叫んでもさらにうちのめされるだけならば、受容して生きていくしかないのだ。

ちなみにイニス役はダークナイトのジョーカーで有名な故ヒース・レジャー。これがまたすばらしい演技なのよ。本当に惜しい人を亡くしたもので、残念でならない。

かなり評判は高い映画だから今さら私が言う必要はないかもしれないけどさ…とりあえずゲイ映画だと思って敬遠してた方には全力でおすすめ!

原作の方も読んだのだけど、そのことはまた明日にでも。こちらに書けなかったことが色々あるので、比較しながらまとめてみます。
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