雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

歩く死体のアンソロジー『マンガ・オブ・ザ・デッド』

ゾンビ一色!

4812492645マンガ・オブ・ザ・デッド
田島昭宇、寺田克也、鬼ノ仁、うぐいす祥子、島田虎之介、外薗昌也、ヒロモト森一、古泉智浩、腑貌篤史、広江礼威、沙村広明、松本次郎
竹書房 2012-12-22

by G-Tools
★★


 
 最近のゾンビブームの流れもとうとうここまで来たかという話で、まさかまさかの豪華メンバーによるゾンビ・アンソロジー。何たって寺田克也まで描いてるんだからすごい! とはいえ沙村広明や松本次郎はイラストのみなので、彼らが目的ならば注意。

 漫画において小説のそれよりも良いアンソロジーが少ない気がするのはまあ仕方のないことなんだろう。だってそもそも漫画ではアンソロの文化が根付いてないし、これから根付くとも思えない。過去の膨大な短編から自由に編纂することが難しいのだから、必然的に現在進行形で作品を作っていかなければならないわけで…。
 そういう意味ではこの作品集においても、ゾンビという括り意外はあんまりアンソロジストの意図を感じないわりとちらかった感じのアンソロになっちゃってる印象はあって。しょうがないよなあと自分を納得させながらも、やっぱり長嶋有漫画家計画は苦労してあそこまで練り上げていたんだろうなと改めて考えたりもした。

 この中でも図抜けて面白かったのはうぐいす祥子「死体と暮らすな子供たち」。ゾンビ・アポカリプス世界で両親に先立たれた兄妹二人の物語。子ども二人の健気なメルヘンっぷり(マスクとバットで武装して外に出る彼らの可愛さよ!)と裏腹な両親ゾンビの悲惨っぷりたるや。両親を腐らせないように必死な彼らはペットの犬を両親にあげちゃうんだもん笑。えぐさと悲哀を可笑しみで包んでしまうのがうぐいす祥子の真骨頂だよなあ。大好きです。
 島田虎之介「ZOMBIE」もお気に入り。生きる死体としてのゾンビというより、観念的な意味合いとしてのゾンビを描いた物語かと思ったのだけれどどうだろう…。もはや切れ味が鋭すぎてよく分からないよ笑。ただやっぱり見惚れてしまう鮮烈な映像体験と想像力をフル活用して読んでいく楽しさが島田虎之介の魅力だし、それをここまでバッサリやりきれちゃうのはこの短いページ数だからこそ。今年は単行本の新作を読みたいな。

 他にも寺田克也のアートを楽しんだり、古泉智浩の相変わらずのいやぁな話に辟易させられたりの作品集でした。でもやっぱり寺田克也は一枚絵の方が良いなというと身も蓋もないけれども。
 残りの短編は主にバイオハザード的なアクションや設定の格好良さに主眼を置いたものが多くて、あんまり波長があわず。またグレ先生や弐瓶勉を思い出しちゃうような作品もあったので、そこでフィルターがかかっちゃったのもあるかもしれない。ただわりと総じて荒削りな印象だった。

 というわけでけっこう玉石混交な短編集だと思う。まあ値段を考えるとおすすめとは言い難いわな。ゾンビ好きなら後悔はしないとも言い切れないし。でもゾンビ・アンソロジーが出るなんてもう二度もないかもしれないわけで、そういうお祭り感で買っちゃってもいいじゃない。
スポンサーサイト

| 漫画 | 00:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://honetsukitaro.blog.fc2.com/tb.php/275-03da5e30

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。