雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

Gotham Central Book 1: In the Line of Duty

より大人向けのバットマンシリーズ。

1401220371Gotham Central Book 1: In the Line of Duty
Greg Rucka Ed Brubaker Michael Lark
DC Comics 2011-03-15

by G-Tools
★★★★★


 
 バットマン、そしてジョーカーを始めとする怪人たちが跋扈する都市ゴッサム・シティ。このゴッサム・セントラルはそんなゴッサム市警の面々に焦点が当てられるシリーズ。バットマンはあまり登場するわけでなく、あくまでゴッサムの狂気に立ち向かう刑事たちのクライムサスペンスであり、刑事たちの心情の機微が深く抉られる。ライターはグレッグ・ルッカが主に日勤、エド・ブルベイカーが夜勤を担当という豪華コンビ。マイケル・ラークのダークでノワールなアートも無骨で格好良い。
 
 よくオールタイム・ベスト等にも挙げられている大人気シリーズ。ただ完璧に大人向けのシリーズというのが災いして、リーフの売上は壊滅的に悪かったらしい。一方で読者や批評家の評価は高く、TPBの売上は好調だったということ。ここらへんは日本の大人向け漫画にも共通する悩みかもしれない。大人向けになるほど、単行本は買っても雑誌は買わないなんて人は私も含めて多いだろうからねぇ。

 ゴッサム・シティにおいて警察でいるのは楽じゃない。相手にするのはジョーカー、トゥーフェイス、ミスターフリーズらの狂気のヴィランたち…そして何よりそこにはバットマンがいるのだから。彼ら自身の力だけではゴッサムを守ることは出来ず、バットマンに頼らなければならない。でも公にバットマンの存在を認めるわけにはいかないという矛盾した立場。そんな複雑な葛藤に苦しむ刑事たちの姿は痛ましくも、だからこそ彼らの強さをひしひしと感じた。
 特に『In the Line of Duty』におけるゴードンの演説の場面は鮮烈だ。ゴッサム市立大学の卒業式をミスター・フリーズが襲撃すると予測したゴッサム市警は万全の警備を敷く。しかし軽々と警備を凍らせ密かに侵入するミスター・フリーズ。そしてバットマンはそのミスター・フリーズをこともなげに打ち倒し、レニー・モントーヤへやつの居場所を伝えて去っていくのだ。そしてゴードンは演説する。
 
 「君たちは違いを生み出すことができる。多くの場合、それは大きなものではないだろう。目に見えるものではないだろう。賞賛やお金のためにやるのではない。やらなければらなないからこそ、そして君たちの世界をより良いものにするために行動するんだ。」

 切ないよなあ…。そして『Motive』において、冒頭で相棒を失った刑事ドライバーの葛藤はより深く描かれることになる。

 しかし何といっても『Half a Life』が傑作だった。レズビアンであることを隠して刑事として働いてきたレニー・モントーヤであったが、この章ではその秘密が同僚に、そして家族に露見してしまう。その裏に潜むものとは…という物語。
 大人向けとはいえ、あくまでバットマンの延長線上の世界観でこれを描いてしまえるアメコミはすごいよな。何というか、業が深い。レズビアンというデリケートなテーマをアメコミ的な文脈に取り込んだ上で、めちゃくちゃ引き込まれる作品に仕上げてしまえるんだから。そういう意味では、ノーランの映画よりもシリアスなバットマンの物語として理想的に成功していると思う。もう一つの"Half a life"の狂気も含め、圧倒的に面白い。そして最後は泣ける。

 ちょうど2巻が届いたので近いうちに読むつもりです。ちなみに2巻のジョーカーはダークナイトの元ネタの一つだとか。あの人がクエスチョンになったり、あの人がスペクターになったりする話はこのシリーズで読めるのかな(ジェフジョンのGLでどっちも見てしまった…)。そういう意味でも楽しみ。
スポンサーサイト

| 海外マンガ・原書 | 01:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://honetsukitaro.blog.fc2.com/tb.php/269-414824e8

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。