雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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最近読んだ怪奇な話

あんまり最近じゃないのも混じってたり。古典SFやホラーに関しては、時折こんな感じでまとめて書いていくつもり。

4488555039千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選 (創元推理文庫)
中村 融
東京創元社 2007-09-22

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 タイトル通り、怪物が暴れまわるホラーを集めたアンソロジー。巻末でも言及されているような、スティーヴン・キング「ミスト」、レイ・ブラッドベリ「霧笛」といった有名作は省かれている。しかしこの手の作品読んで毎度引け目を感じちゃうのは自分がウルトラQを見たことがないってこと。世代的に当然なんだけど、みんな熱く語るんだもんなぁ笑。
 内容としてはどれもパルプ小説的な読み心地が心地よかった。ここらを古臭い・馬鹿らしい話なんて考えるか、それこそを楽しめるかはその人の受け取り方一つ。そういう意味ではB級C級映画を好む人の心性に似てるかもね。特にスタージョンの「それ」とキース・ロバーツの「スカーレット・レイディ」が優れていた。「それ」はおぞましくも哲学的な緑の怪物の話。スワンプシングを思い出す。スカーレット・レイディ」は車に憑かれた男の話。うしおととらでもそんな話あったよね。かなり定番な幽霊ものだと思うのだけれども、これが本当に怖かった。ロバーツといえばパヴァーヌの復刊もありましてそちらも楽しみ。

448853001Xガストン・ルルーの恐怖夜話 (創元推理文庫 (530‐1))
ガストン・ルルー 飯島 宏
東京創元社 1983-10

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 「黄色い部屋の秘密」「オペラ座の怪人」のガストン・ルルーの怪奇集。ただやはりこの人はミステリー畑の人なんだろうな。超常的なホラーと見せかけておいて、謎解きの結果浮かび上がってくるのは人間の恐ろしさだ。
 一番ぶっ飛んだのは間違いなく「胸像たちの晩餐」。カニバリズムものの傑作であり、乱歩的な畸形が狂乱する世界の恐ろしさに酔いしれた。あとは「恐怖の館」の鮮烈さよ。なるほどこういう話かと思いきやもう一つ落としてくる謎解きの構造に感嘆しつつ背筋がぞっと。

4488578039ゴースト・ハント (創元推理文庫)
H・R・ウェイクフィールド 鈴木 克昌ほか
東京創元社 2012-06-28

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 “最後の怪奇小説家”と呼ばれるレジェンダリーなゴースト・ストーリー作家の傑作集。この人の怪奇小説ってなんか古典ホラーと思えないほど上品だよなぁ。もちろんそのものずばりは見せない洗練された手法もその一因だとは思う。ただそれに加えて、この人は人物描写がすごくお洒落なんだよね。どことなく感じる文学のかほりとユーモア。「神父の妻はみんな不可知論者に決まってるじゃない。そうじゃなかったら誰があなたを現実に引き戻すのよ」…素晴らしい笑。
 一番印象的なのはやはり表題作「ゴーストハント」。幽霊屋敷の実況レポーターが少しずつ正気から足を踏み外していく様は何とも強烈だ。後は「ポーナル教授の見損じ」もまた傑作。チェスの因縁深い対決を巡る結末はホラーを飛び越えて何とも言えない人間の業を感じさせる着地点に至る。似たような雰囲気の話が多いので、一気に読むよりも寝る前に一話ずつなんてのが良いかもしれない。

4309463746エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談 ---憑かれた鏡 (河出文庫)
ディケンズ ストーカー エドワード ゴーリー
河出書房新社 2012-06-05

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 悪意の絵本作家、エドワード・ゴーリーの編んだ怪奇アンソロジー。「猿の手」「信号手」といった定番の名作もあり、またその他も佳作揃いのセレクト。ただし少し鮮烈さには欠ける話が多い印象。
 「猿の手」は子どもの頃に読んだ以来だったけど、読み始めると鮮明に思い出してしまって驚いた。やはり古典的な傑作の持つ強固な物語構造の力なんだろう。後は「八月の炎暑」「死体泥棒」「夢の女」あたりが好み。しかし結局はゴーリーの扉絵について語りたくなってしまうのがこの作品集の恐ろしさ笑。そういう意味でアンソロジーを見事に纏め上げているともいえるし、台無しにしちゃっているようでもある。「判事の家」「夢の女」の挿絵が私は気に入ってます。
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| 小説 | 23:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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