雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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新世界より『ウォーキング・デッド 2巻』

これは壮絶。大分話が見えてきたのでちょっと書く。

4864101450ウォーキング・デッド2
ロバート・カークマン 風間賢二
飛鳥新社 2012-02-24

by G-Tools
★★★★★


 
 まだ読んでない方がいれば、1巻のレビューを参考に(→

 基本的にアメコミやベデ等の海外邦訳ものはシリーズが出されることは滅多にない。何といっても日本ではまだ商業的に安定していないので。アンカルやモンスターなど一度途中で邦訳がストップして最近合本で完結というのもあれば、サンドマンやボーンなんかは中途半端な巻で邦訳中断していたり…。
 そんな中、1巻からたった4ヶ月で次巻の刊行にこぎつけたのは本当にありがたい。日本でもそこそこ人気のあるドラマの追い風かもしれないけどさ、こちらもおもしろいのですよ! アメリカではドラマと並んでコミックの方も去年は圧倒的な人気だったようで。今後も引き続き続刊を期待したいものです。

 で、この2巻…悶絶しました。色んな意味で。多分この2巻のことを話す時に、一番話題に出るのが後半のガバナーの件だと思うのだけれども。何といってもこれがまあエグかった。私がマンガ読んできた中で、3指に入るくらいバイオレンス。
 ここは多分好き嫌いの分かれるところで、こんなのじゃなくて濃密な人間ドラマが見たかったんだ!って不満に思う人もいるかもしれない。でも読み込んでいくと、やっぱり究極的にはこれだって人間ドラマなのだ。

 少し前に感想を書いたスタージョンの「人間以上」というSFがある。これは簡単に説明すると、不具だが超能力を持つ新人類達の孤独や道徳を描いた作品だった。要は新しい人類が誕生したら、それは私達旧人類の規範でそれを裁くことが出来るのか?ってことで。
 そして人間以上と同じテーマを持ち、さらに一歩進めた世界を描いているのが貴志祐介の「新世界より」であり、このカークマンの「ウォーキング・デッド」なのだ。舞台が未来の日本であるか、荒廃したゾンビたちの世界であるかの違いで、そこは紛れもなく“新世界”であり、そこには“新しい人類”が生きている。

 正確には、2巻において描かれているのはリック達が新しい人間に変容していく姿だ。リックは当初と比べると想像もつかない、けっこうなことをやらかしている。またキャロルのリックとローリの3人で結婚しましょう、なんて仰天発言や、そして極め付きはガバナーの所業もあったりして。
 どれもこれも現実の私達からすると全く理解できない。でも全てが変化したこと、そして変化が軋轢を生むことは理解できる。何といってもここは新世界なのだ。ここで生きるためには、何が善いことで何が悪いことなのか…。物語が進むごとにどんどん善悪の規範を判断することが出来なくなっていく、というのは本当に刺激的な体験だった。

 またウォーキング・デッドの特徴であるスピーディーさというのも2巻においては際立っていたと思う。漫画において、○○フラグ…というのは良く使われる言葉だけど、この作品においてはそんなものは全くない。人は死ぬし、傷つくのが日常の世界。人間同士の関係は日ごとに変化していく。いやはやすさまじい緊張感。

 例えば今やってる日本のサバイバルものだと、田村由美の7SEEDSなんか本当におもしろい。でも7SEEDSが新しい世界に来た旧人類の話であるのに対して、ウォーキング・デッドは新しい世界に生きる新しい人間の話だ。これは7SEEDSに限らず、日本の漫画で描かれてこなかった部分だと思う。またアメコミ特有のスピード感も併せて、この体験は絶対に漫画じゃ味わえない。
 というわけで全力でおすすめ。今の時点でもすごい傑作なのに、まだまだ上に行く匂いがぷんぷんする。それを見るためには…皆さんぜひ買いましょう。ドラマの方もほぼ別物としておもしろいので併せてどうぞ。
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| 海外マンガ・原書 | 01:52 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

No title

ようやく読みました、ウォーキングデッド2巻。かなりヤバイですね、ドキドキしっぱなしですよ。
アメリカはなんだかんだでコミックスコードがきついとか思ってましたが・・・これは・・・

カヴァナーとか、ウッドベリーの街とか、フォールアウトにありそうな狂いっぷりで、世紀末らしさがプンプンしてきましたね。ドラマも見てみようかと思います。

| フォーク | 2012/03/09 01:55 | URL |

Re: No title

コミックスコードはちょいちょい話題になりませけど現在はどうなんでしょうね?
日本ではかなり曲がった解釈されてるようですが、ちゃんとした本なりがあったら読んでみたいです。
キック・アスや特にこのWD2巻を見る感じではほぼ有名無実化してるのかな。

文明破壊後の未来を描いた作品は日本にもたくさんありますが、これは漫画じゃ読めないですね。
本当に興奮と緊張感がすさまじかったです。
フォールアウトというと多分ゲームのことですよね?
知らなかったのですが、ちょっとググった感じ確かに似てる…そしておもしろそう。

ドラマの方もおもしろいですよ。
かなりテンポは遅いですが、また違ったおもしろさがあってコミックと比べて観るとより楽しめると思います!

| 骨付きタロー | 2012/03/09 23:33 | URL |















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