雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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Batman: The Man Who Laughs

バットマンにおける“笑う男”といえば?…そう、あの人です。

1401216269Batman: The Man Who Laughs SC
Ed Brubaker Doug Mahnke
DC Comics 2009-02-03

by G-Tools
★★★★



 イヤーワンのラストを覚えているだろうか。ゴードンは「何者かがゴッサム給水所に毒を流すと脅してきたのだ。犯人はジョーカーと名乗った」と言っていた。
 そう、この「The Man Who Laughs」はミラーのイヤーワンを引き継いだバットマンとジョーカーの初遭遇エピソードであり、さらに言うとムーアのキリングジョークの強い影響の下で作られた作品でもある。多少の齟齬はあるのだけど、その2つを読んでいた方がより楽しめるだろう。まあ日本でこれを読もうとする人なら大体読んでるでしょ。

 ここであれ?となる方もいるかもしれない。昨年邦訳された「ラバーズ&マッドメン」もジョーカー初遭遇のエピソードだったよね、と。こちらが「The Man Who Laughs」より後の作品ではあるのだけど、別にエルスなわけではなかったと思う(断言はしない)。まあジョーカーの過去の記憶は錯乱してるしね。
 ただキリングジョークだけならばあれはジョーカーの脳内妄想だという解釈も成り立つのだけど、「The Man Who Laughs」になるとそれがほとんど事実と確定しちゃうからアメコミってそういうもんだよねっと思うしかない。

 ゴッサムの廃工場で白く変色した怪死体が大量に発見される。ゴードンは世界が変わるのを感じていた。ゴッサムでは薬品工場でレッドフードが走り回り、バットマンが現れた。デイリープラネットでスーパーマンの記事を見るようになり、キーストーンのフラッシュという男は明らかに音速より速く走るという。
 「やったのが誰であったとしても、これは練習であり、始まりに過ぎない」バットマンは言う。私の町に何が起こっているのだ…。

 一つ言っておきたいのは、同様にジョーカーを主題としているキリングジョークやラバーズ&マッドメンとは趣は全く異なるということ。ジョーカーとは何者なのか(ひいてはバットマンとは何者なのか)といった、思索の追求のような面は強くない。
 要は「The Man Who Laughs」はジョーカーはこんなやつなんだよ、と紹介してくれているのだ。HAHAHAと笑い、道化に扮する。テレビでゴッサム市民に恐怖を与える。殺人笑気ガスで人を笑い殺す。銃から旗が飛び出るかと思えば、何の感慨もなく人を撃ち殺す。

 エド・ブルベイカーは伝統的なジョーカーの姿と狂気を描き出しただけでなく、バットマンがいかにジョーカーの企みを打ち砕くか、正体を巡る謎解きも絡めつつ刺激的な娯楽作品を作り上げている。
 ジョーカーとの初遭遇というだけでも大事件だけど、バットモービルやバットシグナル初登場エピソードでもあり、そういう意味でもなかなかに楽しい。
 
 さすがは現在キャップやデアデビルで高い評価を得ているライターだななんて思いつつ、DC派の私としてはこの作品らへんからマーベルに移籍しちゃったのは残念な所。
 アートも良い。表紙だけ見るとちょっとあれなんだけど、中身は濃く洗練されているというか、かなり見やすくもあるし見応えもある。

 殺そうかと迷うもやはり出来ないバットマン。「いつか別の機会にやつらを殺すよ」とジョーカーは言い「そうはならないさ」とバットマンは応える。二人の永遠の追いかけっこはここから始まるのだ。

 実は「The Man Who Laughs」はこのTPBの半分でしかなくて、「Made Of Wood」というバットマンと初代グリーンランタンのアラン・スコットのもう一つの中篇が収録されている。こちらも悪くはないけれど、そんなに特筆することもない。
 ただグリーンランタン:リバースでアランの立ち居地が良く分からなかった自分としては、ある程度理解が進んで良かったなと思う。ただアランの相棒っぽい方の英語がなまりすぎててほぼ読解不能だったわ笑。

 バットマン邦訳作品をある程度読んだ後、原書を読んでみるにあたっても良い作品だと思う。ストーリーラインは重要かつ興味深いし、英語も難しくない。ジョーカー好きはぜひどうぞ。
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| 海外マンガ・原書 | 01:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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