雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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宝物のような絵本『遠い町から来た話』

「アライバル」が日本でも人気のショーン・タンによる素敵な絵本。

4309205771遠い町から来た話
ショーン タン 岸本 佐知子
河出書房新社 2011-10-14

by G-Tools
★★★★


 
 私はこんなに素敵で凝った絵本を初めて見た。大人の絵本というジャンルには詳しくないけれど、ここまでのものはなかなかないんじゃなかろうか。何というか、自分だけの秘密の宝箱の中にしまっておきたくなるなぁ。

 アライバルを読んだ時にも感じたのだけど、ショーン・タンの作品って結局SFなのだ。描かれるのが宇宙人やタイムスリップではないだけで、彼の作品には良いSFを読んだ時のわくわくがある。
 ショーン・タンが描くのは、もっと身近な何かをめくった時に不思議なものが現れたような、そんな日常と非日常のあいまいな境目。素晴らしい絵と相まって、とっても魅力的な物語が紡がれていく。
 
 ペットを手作りする方法、いつもただ存在しているだけの棒人間、街に現れた弱っている潜水夫、結婚するために乗り越えなければいけない奇妙で困難な冒険…「遠い街から来た話」には知らないものに出会う喜び、そして知らないものを少しでも理解できた時の喜びがたくさん詰まっている。

 私が特に気に入っているのは戸棚に住むちっちゃな交換留学生「エリック」と地図がおわっている場所へ向かう「ぼくらの探検旅行」。
 結局長く付き合っていたとしても他人のことって心底は分からない。でも通じ合えたなって思った時の何とも言えない気持ちが「エリック」にはあって、素朴な疑問の素敵な答えが「ぼくらの探検旅行」にはあった。

 そしてまた素敵なショーン・タンの絵。アライバルは白黒やセピア色が中心であったけれど、遠い町から来た話では挿絵としてふんだんに彼の様々な絵を見ることができる。
 彼の絵はただ上手いだけじゃないんだよなぁ。どことなく懐かしくて、でもわくわくする気持ちを掻き立てる。そんな所がすごくこのSF心にあふれた物語にマッチしている。

 まるで自宅の階段の向こうは異次元につながっているかのような、身近で奇妙な世界に旅行したい人はぜひ読んでみることをおすすめします。本当に宝物のような、素敵な絵本。
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