雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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熱さの裏側にある確かなもの『バチバチ』

相撲というシンプルな競技ゆえのバチバチな熱さ!今一番好きな少年漫画です。

4253210570バチバチ 1 (少年チャンピオン・コミックス)
佐藤 タカヒロ
秋田書店 2009-09-08

by G-Tools
★★★★


 
 相撲というと日本の国技であるし、すごく身近なスポーツでもある。その一方でダサいというイメージは、言い難いけれど、あるだろう。ふんどし一丁で太った男同士がぶつかり合うスポーツだから、少なくとも“華麗”という言葉は似合わない。
 でもバチバチを読んで感じるのは、だからこそいいんだよなぁってこと。熱い漫画に洗練、華麗なんて言葉は要らない。泥臭くて、格好良くて、最高の男たち。やはり相撲は男の浪漫だよ。

 主人公の鯉太郎は暴力事件で引退し、交通事故で死んだ大関火竜の息子。彼は相撲と親父の過去に折り合いをつけられないまま日々を過ごしていた。
 そんな思いにケリをつけようと思った鯉太郎は巡業相撲で幕下力士を強烈なぶちかましと何よりもその根性と気迫で圧倒し、勝利する。その相撲を見ていた火竜の旧友、空流親方にスカウトされ相撲部屋に入門することになるのだった。

 バチバチを形容する時にやっぱり“熱い”というのは一番に使われる言葉だろう。男と男がぶつかり合って、張り合って、投げ合う。もちろん熱い。とんでもないくらい熱い。
 でも最初の内はそれだけかな、と思っていた。胸くそ悪い悪役(王虎ね)が出て来て、バチバチに打ち勝って、もちろん熱くて読んでいるときは燃え上がってしまって最高なのだけれど、立ち読みで十分だと思っていた。熱いだけだと読み返すうちにやっぱり冷めてきてしまうわけです、正直な所。

 でもあれ?それだけじゃない?と思い始めたのはどんぐりとの取り組みあたりからだろうか。あの取り組みで佐藤タカヒロは鯉太郎に、勝たなければいけない理由と勝つのが当たり前だと決め付ける理由の違いを突きつけた。
 決して鯉太郎だけが“特別”ではないのだと。いや、確実に特別ではあるのだけれど、でもそれは他の力士を無意識にでも見下ろすことにはならないと。

 で、それが私の中では、すごくすっと入ってきた。初めて熱いだけではなくて、おもしろいなぁと思ったのだ。さらにその後の鯉太郎がスランプに陥ってから下手投げを習得するまでのエピソードで、ああこれは傑作になるわと確信したのだった。
 すごく丁寧なのよ。相撲はシンプルなルールではあるけれど、私が知らなかったシンプルゆえの奥深さがそこにはある。ぶちかましや下手投げの一つをとってもこれだけ相撲ってすげぇなぁ、と思わせてくれて、さらにそれらはしっかり本場所での取り組みにつながってくる。さらにはただのスポーツではなく、伝統芸能としての一面もしっかり描かれる。

 要は熱さの中にも裏づけがあるってことで、これはなかなか見れない。熱いだけ、って漫画はたくさんあるし、頭でっかちな漫画はそれ以上にあるだろう。バチバチは熱さと物語性、そして競技性がそれぞれに盛り立てあうという稀有な漫画であって、それを傑作というのだ。
 バチバチは親方や兄弟子、同期の仲間の台詞や態度一つとってもそれぞれに布石があって、でも先は読めない。読めなかったのに、終わってみればこれしかなかったんだ、と感じてしまう。熱さの裏に説得力がしっかりとあるってこと。

 鯉太郎がまっすぐな、まっすぐすぎるくらいの好感の持てる主人公である一方、脇を固める空流部屋の兄弟子達や同期の仲間も魅力的だ。悪役が本当に胸くそ悪いのも良い。そして何より川さんの神がかりっぷりが良い笑。
 でも今年一番は白水だよなぁ。いわゆる凡人代表のポップ的な位置で、さらに兄弟子である白水の目覚めは本当に今一番わくわくしてる。天雷との取り組みとかもうたまらん。そして鯉太郎との決戦へ…。熱いぜ!

 来年は吽形と阿形の対戦が待っていて何とも楽しみな、そして恐ろしくもあるこの漫画、最高に熱くて、でもそれだけじゃないのです。初期のはじめの一歩が好きな人なんて特におすすめしたい。
 しかしまだ序二段だからなぁ、横綱までの道は遠いぜ。この勢いでぜひぜひ頑張って欲しいです。
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