雨の中の涙のように・・・

雨の中の涙のように、私の記憶もみな時と共に消えてしまうのか? そうなる前に日本内外問わず私の愛する漫画や映画、小説について書き残しておくブログ。

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元ヤクザが落語に出会う『昭和元禄落語心中』

1巻しか出てないけれど、これはおもしろい落語もの。

406380514X昭和元禄落語心中(1) (KCx ITAN)
雲田 はるこ
講談社 2011-07-07

by G-Tools
★★★★


 
 近頃のBL界隈から飛び出してくる才能の宝庫ぶりってやばくないかい?よしながふみに始まって最近だとえすとえむやこの雲田はるこ、と少女漫画界隈とはまた違った種類の、より成熟した才能が揃っているように思う。
 また広い感性を持った少女漫画家がここ数年青年誌に進出し始めたように、BL界隈からも一般誌で連載を持つ作家が多くなってきた。2010年に講談社から創刊された「ITAN」に掲載されている「昭和元禄落語心中」はそんな作品の一つ。

 昭和末期、刑務所の中で昭和最後の大物と呼ばれた八雲師匠の落語を目にした元ヤクザは彼の落語に一目ぼれししてしまう。元ヤクザ、でも人好きのするお人よしである与太郎(バカで間抜けな男のあだ名)は八雲の所に押しかけ、何とか弟子にしてもらうことに成功して…。

 まだ1巻しか出てないから書こうかどうか迷ったのだけれども、信頼できるおもしろさとある程度1巻で方向性は示されているので今の内に推しといてもいいかなと。今年出た1巻に限定すると、トップクラスの潜在能力があるのは確かだろうし。

 何といっても表情がすばらしい。雲田はるこはまだ若い方だと思うのだけど、こんなに漫画的な意味で絵を達者に描ける人はなかなかいないだろう。ころころ変わる落語を演じる者の表情をユーモアたっぷり、魅力たっぷりにこの人は描き上げる。時には凍りつくように、時には馬鹿馬鹿しく、多彩に読者の心を揺さぶってくる。
 もちろん漫画的な絵の上手さだけではなくて、画力も高い。入江亜季に影響を受けたのかな?、絵柄は似ている。関わりがあるかは分からないけれども。

 多彩、というのは落語だけではない。与太郎が伝統芸能に体当たりで挑戦していく熱血パートが主軸であるものの、八雲の若き頃のライバルかつ親友であった故助六の死にまつわる話もその娘である小夏が絡みながら脇で進んでいく。与太郎に笑い、熱くなったかと思えば、小夏には何とも切なくなる。
 そして極めつけは八雲師匠。この人が本当に素晴らしい。まず“美人”に枯れたオヤジを描ける作家というのが稀有。すっごくセクシー。こんなに特異かつ傑出したフェティッシュな感性を持っているのはさすがBL作家の面目躍如と言った所かもしれない。いや、与太郎が惚れる気持ちも分かりますわ(>違うだろ)。

 ということで今年1巻が出た漫画としてはかなりおすすめ。新星という意味でもかなり衝撃を感じた作家さん。
 春に出ると予告されている2巻を楽しみに待ってます。既にこの質で続いてくれるだろうな、と信頼しきっちゃってるくらいには練りこまれたおもしろさ。
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